調布市を横切るように走る野川は、国分寺を源に小金井・三鷹・狛江・世田谷を通って多摩川へ流れ込む全長約20キロの一級河川です。
ちょうど中流部分が調布市を流れていて、国領駅からのウォーキングにもぴったりのロケーションです。
川沿いには遊歩道が整備されており、東屋や公園などひと休みできる場所も多いことからランニングやサイクリングスポットとしても人気です。
金色に染まる朝日の時間や、川一面が朱く染まる夕焼けなど、その幻想的な空間はまるで映画のワンシーンのようです。
春の桜や夏の新緑、木立が色づき始める秋、土手が小麦色に覆われる冬…。季節ごとに移ろう詩情的な風景が残る野川、ぜひ訪れてみてください。
①粕嶺神社・明照院
老樹が生い茂る小高い丘に、糟嶺神社と明照院があります。
高台に鎮座する糟嶺神社は、農業の神様をまつる村社として信仰を集め、鳥居近くにある推定樹齢500年の古木がその威厳を誇るように立っています。
明照院には、調布七福神である宇賀弁財天が祀られています。また、広い境内には観音堂、えんま堂、江戸時代の六地蔵や巡拝塔など古い時代からの神仏があり、荘厳な雰囲気と凛とした空気が漂っています。
みどころ
明照院の宇賀弁財天は、8本の手で各種の武具を持つ珍しい姿をしています。お参りだけでなく、陵山(みささぎやま)一帯に残る歴史の風格も全身で感じられ、散策にもお勧めです。
◆ 糟嶺神社 入間町2-19-13
◆ 明照院 入間町2-19-12
◆ 国領駅より馬橋へ。野川沿いを経由 徒歩約45分
②祇園寺
深大寺と同じく満功上人によって天平年間に創建されたと言われる古いお寺です。調布七福神の福禄寿が祀られており、長寿などの御利益があると言われています。地元では佐須の薬師としても親しまれていて、薬師如来・十二神将・閻魔大王など平安後期から室町・江戸時代の貴重な文化財が安置されています。
また、板垣退助が自由民権運動家の慰霊祭の折りに境内に植えた2本の赤松を見ることができます。
みどころ
昔ながらの清浄な、まるで別天地のようなたたずまいの古寺である、と評されていて、「ゲゲゲの鬼太郎」では本堂の床下が妖怪の集会場として登場しています。
◆ 園寺 佐須町2-18-1
◆ 国領駅より馬橋へ。野川沿いを経由 徒歩約30分